昨年発表された国勢調査に基づく、衆議院の295の小選挙区ごとのいわゆる「1票の格差」は、最大で2.334倍で、最高裁の違憲判断目安となる格差が2倍以上の選挙区は37選挙区ある。 その象徴となる人口密度の高い25ある東京都の区割りに注目していただきたい。

衆議院295小選挙区で議員1人当たりの人口が最も多いのは東京1区63万人、東京3区、東京5区の59万人。逆に最少は宮城5区27万人 私達が住んでいる東京5区(目黒、世田谷)の現状です 。

東京の選挙区、混乱必至!区割り変更で大票田手放し苦悩、党幹部憤り「もう耐えられない」 候補者宅すら選挙区外も

配信:産経新聞

「一票の格差」是正に向け、政府の「衆院選挙区画定審議会」(区割り審)が進める選挙区の境界線見直しは東京の選挙区に大きな影響を与えそうだ。全25選挙区のうち13選挙区で格差が2倍を超え、ほぼ全選挙区の境界線が変わる可能性があるからだ。衆院議員には地域代表の意味合いもあるが、数合わせに終始すれば候補者だけでなく、有権者にも混乱が生じかねない。

自民党内では2倍を超える13選挙区を中心に、予想される新区割りの情報が早くも飛び交っている。

例えば、東京7区(渋谷、中野両区)。中野区の半分が豊島区などの10区に移り、杉並、品川両区などの一部が編入されるという。そうなると、7区を地盤とする自民党の松本文明衆院議員の自宅が選挙区外の10区にあるという「珍現象」が起こってしまう。

区割りは1つの自治体を複数の選挙区に分割しないのが基本方針。しかし、人口が増加している東京は方針通りでは2倍未満に収まらず、超過分を隣接選挙区に次々と移す「玉突き」が続発しそうなのだ。

東京2区(中央、文京、台東の3区)は、1区の千代田区が新たに編入される代わりに台東区の一部が隣の14区(墨田、荒川両区)に移動する公算が大きい。

東京24区(八王子市)では、萩生田光一官房副長官が票田とする市中心部が隣接する選挙区に編入される可能性があり、この区割りが実現すれば、萩生田氏も選挙戦術の抜本的練り直しを迫られる。

平成14年の改正公職選挙法成立で選挙区内の自治体が入れ替わったことがあるのが自民党の伊藤達也元金融相(東京22区)。後援会の結束が強い大票田の府中市を手放し、三鷹市が編入されたが「支持者も戸惑うばかりで、苦労した」という。22区は今回も2倍を超えて境界線が見直されることになるが、民意の集約も難しくなるだけに「市町村の入れ替えだけは避けてほしい」と切実だ。

さらに、32年以降は同年の国勢調査を基に、人口比をより反映する「アダムズ方式」が採用され、東京の選挙区は「3増」になる見通し。党幹部は「(国勢調査の)5年に1度のペースで見直されるのはもう耐えられない」と憤る。

一方、今回の区割りをきっかけに、文字通りの地殻変動が起こるかもしれない。小池百合子・東京都知事を支持する地域政党「都民ファーストの会」が今夏の都議選で一定の勢力を確保すれば、新たな区割りに基づく衆院選でも台風の目となるからだ。

高い知名度を生かした「空中戦」を武器とする小池氏に対抗する意味でも、既存政党は新たな選挙区内の基盤固めを急ぐ必要に迫られそうだ。(岡田浩明)